静岡県静岡市葵区の内科・呼吸器内科・消化器内科「北村医院」。大正4年開業。喘息、息切れ、長引く咳などにお困りの方、お気軽にご相談ください。

長引く咳

咳で医療機関を受診される患者さまはたくさんおられます。通常は咳止め（鎮咳薬）などで改善することが多いのですが、中にはなかなかおさまらず、咳が長引いてしまう方もおられると思います。

約3週間以上続く咳を長引く咳（遷延性咳嗽）といいます。それ以下の期間のものは急性の咳であり、大抵の原因はウイルスや細菌による感染症と考えられます。一方、遷延性咳嗽の原因は多岐にわたります。

遷延性咳嗽では、まずは胸部レントゲン検査で肺に影がある場合とない場合で鑑別する必要があります。肺に影がある場合はもちろんそれ自体が原因であり、肺炎や肺癌などが考えられます。肺に影がない場合の原因は、重症のケースは少ないものの多彩であり、咳型喘息・アトピー咳嗽・感染後咳嗽などアレルギーや気道の炎症によるもの、副鼻腔炎（蓄膿症）など鼻疾患によるもの、逆流性食道炎によるもの、特殊な感染症（百日咳やマイコプラズマ）によるもの、心理的な原因などがあります。これらには通常の鎮咳薬の効果は乏しいケースが多く、それに対する治療が必要となることが多いです。